「みんなが主役」博物館 ~児童生徒会活動日誌~

京都府京都市立桃陽総合支援学校

○こんな実践
離れた4校の児童会、生徒会の活動をコラボノートでつなげた。単独での活動では得られない連帯意識、積極性を育み、活発な活動へと発展している。
○注目ポイント
単独の学校での児童会、生徒会活動では、目の前にある課題に対して、現在の自分たちの能力、知識だけで解決を試みることしかできない。他の学校の様子を知ったり、他の取り組みを取り入れてみたりすることは可能ではあるが、それぞれの状況の違いによりうまくいかないことが多い。コラボノートを活用すれば、他校との実際のやりとりを可能にし、自分たちの学校にあったオリジナルな取り組みが展開できるようになる。
学校 京都府京都市立桃陽総合支援学校
実践学年組 小学部,中学部
先生 前西 幸 先生
教科 特別活動
実践の目的
  • 遠隔地にある本校と4つの分教室をつなぎ,児童生徒会活動の活性化を図る。
  • 本校・分教室の児童生徒が共に活動することで,連帯意識を育むとともに入院生活の励みとなるようにする。
実践のポイント・工夫
  • 離れた本校と4つの分教室の児童生徒がコラボノートで意見交流や活動報告を行うことで協同して児童生徒会活動を行えるようにする。
  • 本校と分教室では学習の時程が異なることや病状により,リアルタイムのやり取りは少ないが,コラボノートで提案しておけば,それぞれのタイミングで書き込み,無理なく意見を交流することができる。
実践内容
    児童生徒会では,代表者会議を中心に企画運営を進めている。本校では,週1回,分教室では,不定期にそれぞれの教室で活動している。月に1回は,テレビ会議で合同代表者会議を行っている。本校での毎週の活動は,コラボノートを活用して報告を行い,分教室からも意見や感想を書けるようにしている。本校・分教室協同の取組については,コラボノートで提案をし,それぞれが意見を出し合うようにしている。
コラボノートを使用してよかった点
    年間を通してコラボノートで交流することで本校と分教室との距離感が縮まり,協働的な活動ができるようになった。本校と分教室では環境や実態が違うが,「共にできる活動」を考えることが,相手を思いやる心や責任感を育てることにつながった。在籍数が少なく書込みも多くはないが,入院生活で制約の多い子ども達にとって他の教室とつながり意見を交流できたことは,良い経験となった。本部役員は例年本校の児童生徒が担っていたが,「つながり」を大切にしたことで児童生徒会活動への関心が深まり,今年度は,分教室からも本部役員が出てきたことも,大きな成果である