「協働の学び」博物館 ~水溶液の性質学習ノート~

東京都渋谷区立上原小学校

○こんな実践
これぞICTが協働学習にとってなくてはならないツールとして発揮されている。コラボノートにより、今まで互いの情報を共有するためにかかった時間や手間を削減できている。
○注目ポイント
一人1台デバイス時代が間もなくやってくる。本実践によって、ノートをどうするか(従来のアナログノートVSデジタルで記録)の論争の終止符をうつことになるかもしれない。これから教育活動に必要不可欠である協働学習において、個の思考の共有は重要であるが、その方法は手間がかかったり、時間ロスが多く見られたりしてきた。コラボノートがそれを解決してくれることを証明し、この活用方法は他の学習活動へと展開できる。
学校 東京都渋谷区立上原小学校
実践学年組 六年一組
先生 水谷 光雄 先生
教科 理科
実践の目的
    理科学習におけるノートづくりをコラボノートで行い、それぞれの検証結果をリアルタイムでシェアすることで、協働的な追究活動の円滑化を図る。
実践のポイント・工夫
    これまでは、自分のノートに書いた「仮説」や「実験結果のデータ」などを全体でシェアするために、次の2点のようなデメリットが生じた。
    ①改めて画用紙や模造紙などに拡大して書く2度手間
    ②書画カメラで映し出すために教師の前に進み出る順番待ちという時間ロス
    上記2点の解消を図るには、コラボノートをコラボする場面のみに用いていては、2度手間というデメリットは変わらない。そこで、あえて、本格的な自分のノート作りという「個の活動」をコラボノートで行うことにした点が本実践のポイントである。この発想の転換により、自分のノートが完成した瞬間、「他のページに送る」機能を利用することで、時間ロスや2度手間をすることなく、全体やグループごとの話し合い活動につなげることが可能となった。
実践内容
    児童生徒会では,代表者会議を中心に企画運営を進めている。本校では,週1回,分教室では,不定期にそれぞれの教室で活動している。月に1回は,テレビ会議で合同代表者会議を行っている。本校での毎週の活動は,コラボノートを活用して報告を行い,分教室からも意見や感想を書けるようにしている。本校・分教室協同の取組については,コラボノートで提案をし,それぞれが意見を出し合うようにしている。
コラボノートを使用してよかった点

 ①水溶液の酸性・アルカリ性調べを行った際、各自アルカリ性は青い付箋、酸性は赤い付箋にまとめ、「付箋まとめ」機能を使って集約し共  有した。

 

    ②写真記録した実験結果を張り付けて、実験結果をわかりやすくまとめた。

 

    ③各自の「仮説」や「検証する方法」などについても集約し、誰がどの実験を行っているのかを共有した。

 

    ④各自の実験方法と実験結果なども集約し、全体で検証し合うことで、多面的に検討した結論を導くことができた。
    ⑤教師が作成したフォーマットを複製して児童のページを作り、全体でまとめたことを教師側から配信したり、参考になる画像資料を一斉添付したりした。